走行12000km、自転車日本一周の旅に出たら「距離」に対する感覚が変化した。
自転車日本一周の旅をすると、おおよそ12000km程度の距離になると言われている。
2015年の4月に日本一周の旅に出て、早くも8ヵ月が経過した。兵庫県を出発して、北海道を回って現在は長野県の山奥に滞在している。
このような、人力で長距離を移動する旅に出ると「距離」に対する感覚が変化する。以前は自転車で100km走行するとなると、相当な覚悟を要したものだけど、現在はそれが当たり前になっている。
東京まで600kmはあまり遠くない
「若者の車離れが深刻」・・・などと、一時期メディアでよく放送された。交通インフラが発達している都会で生活していると、時間・金銭的コストで比較しても車を所有する理由がなくなってしまう。
現在は自転車で全国各地を移動しながら、生活している。年末年始は長野県から兵庫県の実家に帰ろうとしているんだけど、おおよそ300kmの距離があっても「そう遠くないな」と感じてしまう。他の人からすれば、車でもしんどい距離に感じる人が多いそうだけど、自分はそうは思わない。
1日100km走行だとして、3日あれば自転車で移動していても、目的地に到着してしまう。兵庫県から東京までは600kmあるけど、それもたった6日あれば到着してしまうのだ。それも自転車移動だから、必要なのは実質的な燃料である食料コストのみ。
軽く跳ねるように移動し続ける
かの高城剛は、アイデアと移動距離は比例すると言ったのが有名だけど、これはほぼ間違いない。
— 神農亮@サウスピーク (@kanchan_r) 2015, 12月 17
高城剛さんの アイデアは移動距離に比例する という発言は本当にその通りだなと思う。脳みそ停止して移動しまくっても仕方ないけど、ある程度の質で思考しながら旅をするとすごい速さで身体感覚が拡がっていき良い感じのことを思いつく土壌が豊穣になっていく感覚がある
— オオヒラアオイ (@AAoiyz) 2015, 11月 18
常に移動し続ける生活をしていると、とにかく頭が活性化し続ける。その状態で移動を続けると、たくさんアイデアや実現したいこと、などが浮かんでくる。
人は新体験をすると、時間の感覚が拡張されるという。頭が刺激を受け続けることによって活性化し、新体験の連続で時間の感覚そのものが拡張する。この状態でしばらく生活を続けると、元の定住する生活に戻れなくなる。圧倒的なインプット量が得られる。
またインターネットが普及したからこそ、軽やかにリアルステージを移動することがこれから重要になると思うのです。自分にピンとくる情報があったら、即座に目的地まで移動する。たとえ目的地まで300kmあって、自転車でしか走行できなかったとしても、軽やかに移動する。
自転車日本一周の旅を通して、長距離を人力で移動することに怖れや戸惑いを感じなくなったのは、これから人生を生きていくにあたって非常に重要な経験となりそうです。
まだ旅は、始まったばかり。これからも自転車で各地を移動しながら、メディアを作っていきます。これからが楽しみ。