よねすけ、隣に突撃するってよ。

新しい世界を求めて、いざ突撃せん。

時の流れに「錨」を打ちながら、人生で最も大事な資源「時間」を大切にしていきたいという話。

最近、「時間は人生で最も貴重な資本だなぁ」なんてことを考えている。

時間は人生において一番貴重なリソース(資源)であり、この世の「ヒト・モノ・カネ」を全て生み出せる唯一の資源でもある。

無為に過ぎる時間をただ眺めるのは、とても苦痛だ。だからこそ、日々の時間の流れを意識しつつ「錨」を打って過ごしたい。

時間の流れに錨を打つ

日本一周の旅へ出る直前、荷造りの準備も完了している頃、あとは出発日を待つだけという「暇」な時間を過ごしていた。ただ家で引きこもって過ごしていたので、あっという間に朝日が上り、夕日が沈み、そして夜になった。

1日が充実していれば、夕日を見たとき「ああ、今日も充実した1日だった」と思うかもしれない。しかし満たされていなければ、「ああ、今日もまたあっという間に夜を迎えてしまった」と憂鬱な気持ちになる。

「1日を無駄にしてしまった」と感じるとき、とてもやるせない気分になる。人生のなかで貴重な時間を、無為に放棄してしまった。その時は完全に家に引きこもっていたのだけれど、ある意味では鬱状態に近かったのかもしれないな。

一方、旅に出発してからは時間の経過がとても遅くなった。どうやら人は今までにない環境にたどり着いたとき、新体験をしたとき、そして苦痛を感じるときに時間の経過が遅くなるらしい。

「時感」なんて表現をするのもそのためだ。この地球上で、日本一周をしている僕も、大企業で勤めているあの人も、どこか遠くに存在する農村で生活している人々もーーー平等に、脈々と流れる「時間」を過ごしている。

しかし、同じ「時間」に内在する密度や量は異なる。同じ時間を過ごしていても、日々単調な作業を繰り返すのか、全く新しい地へと赴いたり、会ったことのない人と過ごすのか、では時間の経過速度も異なるし、充実度も変化する。

 

時間経過を恐れすぎかもしれないけれど、出来れば”時”に「錨を打って」日々を過ごしたい。潮流から船を守るように、時間も無為に消化しないために意識しながら錨を打っておきたい。

時間の経過は誰にも止められない。しかし、日々目前に流れる時間を意識しながら過ごすことは出来る。今、私はどのような状況下に存在していて、どのような形で時間を利用しているのか。貴重な時間を割く対象として適切か。

時間は、人生で最も重要なリソース(資源)だと思っている。金銭で必要な時間を短縮することは出来るけれど、経過した時間を購入することは出来ない。また効率化したからいいというものでもなく、敢えて時間を余分に費やしてでも、「体験価値」を得たいという人もいる。全ての体験を金銭で購入できるわけではないということ。

10年20年という単位で考える

周囲の人々を見ているうち、「人は、おおよそ10年~20年の歳月を費やせばおおよその夢は叶う」ものなのだと思い始めた。

 

会社経営の鉄則は、「ヒト・モノ・カネ」だという。近年だと「情報」も加わるのだろうか。全て「時間」を費やせば得られるものばかりだけれど、逆はそうもいかない。ヒト・モノ・カネがあっても、(無駄だろうという)時間を短縮することは出来るが、短縮しなければ得られた体験価値まで購入できるわけではない。

上手く「時間」というリソースを投入すれば、欲している「ヒト・モノ・カネ」を得ることが出来るのだと思う。ただし、方向性と時間の投入量を間違えてはいけない。1億円というお金が欲しいのに、何も考えず低賃金のアルバイトをしていても達成できないだろう。

10年20年という時間の流れを意識して、どの方向性にリソースを投入するか考えておく。10代20代は模索の時期・・・なんて言われるけれど、この段階から時間の流れを意識しておいても損はないと思う。10年20年という時間を何度も対象に投下できるほど、人生長くはない。

 

10年という歳月が軽微なものとして扱われる業種もある。例えば1年に1回しか田植えの出来ない農家は、10年やっていても初心者扱いされることもあるという。

また植林をする場合なんかだと、植えてから結果が見えるのは100年後なんていうこともザラである。ここまでいくと、人としての限界を感じざるを得ない。

悲しいかな、人が1日で成し遂げられる作業量なんて限られている。だけれど、10年20年、一生という単位で見れば、それなりに結果を残せるものなのだろう。どんな状況であれ、大いなる時間の流れを意識しながら日々生きてゆきたい。

ただ、目の前に全力で生きる

私たちの手元にある革命的な携帯電話「iPhone」を生み出した故スティーブ・ジョブズは、「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら、今日やる予定のことを私は本当にやりたいだろうか?」とスピーチで説いた。

ただ漠然と生きるのではなく、死を意識しながら目の前の現実を大切に扱っていく、という話はわかる。が、この世の原理的に「理想が今すぐ叶う」わけではない。目標に向けて瞬間的に進める裏ワザなんて無くて、コツコツ積み上げていくしかないのだろう。

自分が実現したい理想に向けて着実にリソースを投下しながらも、目の前の現実を全力で生きる。燃焼させ尽くす。例えつまらない1日であっても、「今日は全力で燃焼し尽くした」と言える状態にする。もし1日を本気で生き抜けたのなら、明日突然世を去っても「この人生を使い倒せた」と、満足出来るような気がする。もちろん、まだ死ぬのは御免だけれど。(笑)

旅をとおして。

日本一周の旅へと出発して8ヶ月が経過し、遂に1年最後の12月を迎えることになりました。

当初は桜吹雪が舞い散るなか颯爽と出発したけれど、現在滞在している長野県では雪が降り始めています。旅をして、各地域を移動しながらも着実に季節の移ろいを感じるこの頃。

旅をしながら人の家を尋ねつつ、全国に拠点を作って面白いものを次々に創っていく「タズネビトプロジェクト」を始め、まだまだ小さい規模だけれど、少しずつ結果が出始めています。旅人という不安定な立場ではあるけれど、今自分が出来ることを着実に積み重ね、この現実に「理想のタマゴ」を産み落としたい。そのために、「時間」というものを大切に扱っていく。

旅は本当にいいものです。自分と対話できる時間が圧倒的に増え、多様な出会いから様々な価値観に触れる機会も増え、人生を再考する良いきっかけとなってくれます。

さて、これからもしばらくは旅を続けることになります。日々自身をアップデートさせつつ、この世に価値を生み出し、面白いもの・ワクワクするものを次々に打ち出す世の中を創っていく。そのためなら、この人生を全て投下させても惜しくはない。

さて、明日はどんな1日が待っているかな。楽しみだ。